ご支援事例

AI研修 導入事例|中国料理 天廣堂様

「AIという言葉は毎日どこかで目にする。だけど、それが自分たちの仕事とどう繋がるのかが分からない」——業種を問わず、多くの経営者が同じ場所で立ち止まっています。

千葉県松戸市で中国料理店を営む中国料理 天廣堂様。今回、ホール・調理・パートを含む19名を対象にした生成AI研修を実施しました。研修から約2週間、廣田代表に現場での変化を伺いました。

■ お話を伺った会社

企業中国料理 天廣堂(千葉県松戸市)
事業中国料理店の運営。店内飲食のほか、テイクアウトやオンラインショップも展開
体制調理・ホール・パートまで、幅広い年代のスタッフで構成
研修生成AIの基礎と店舗業務への活用を学ぶ全社向けAI研修(90分・19名・2026年7月実施)
Webhttps://tenkoudou.net/

まず、当日の90分で実際に何をしたのかをご紹介します。
使ったのは、参加者ご自身のスマートフォンだけで、パソコンは使わない研修設計にしました。
下記が当日のカリキュラム内容です。

「AIって、何なんだろう」——AI研修を受けると決めた理由


Orca 伊藤

まず、AI研修をやろうと思ったきっかけを教えてください。

廣田 代表|中国料理 天廣堂

一番最初はですね、これだけ「AI」という言葉が普及して、ニュースを見ても出てくる。だけど、さてAIって何なんだろうと。僕ら飲食店でどう生かせるかということも個人的には考えるんですけど、やっぱりちゃんと知識がある方に教わって、まずは取り扱いを分かって使えるようになりたい、というのが動機でした。インターネットから派生しているものなので、分からないまま使うことには、やっぱり怖さもあります。

料理の世界は、最近デジタルな面もだいぶ出てきましたが、根底にあるところはアナログです。そのアナログの世界にいる僕や従業員が、そういうことに疎くなってしまう。だから、ちゃんとした方に聞いてAIを身近に感じて、本当に自分たちの仕事や会社に生かせることが何なのか、それを知りたかったんです。

Orca 伊藤

社員の方だけでなく、パート・アルバイトの方にも声をかけていただきましたね。

廣田 代表|中国料理 天廣堂

パートさんやアルバイトさんたちにも声をかけたのは、みんな家庭や家族がいるからです。子どもに教えるのであれば、「こういうことに気をつけなければいけない」とか、「こういうふうに聞いたら、ちゃんと正しい答えが返ってくる」といった知識を持ってもらいたい。その知識をご家族とも共有できたらいいなと思いました。

Orca 伊藤

実施にあたって、ついていけない人がいるのではないか、といった心配はありましたか。

廣田 代表|中国料理 天廣堂

心配することは、僕の中ではあまりなかったですね。事前アンケートから始まって、カリキュラムも資料も見せてもらいました。全然分からない人にも、すごく歩み寄りやすいというか、「知ってみよう」と興味を持てるような内容になっていたので、安心して取り組むことができました。

研修当日の様子

研修後、早速変化が現れたこととは


Orca 伊藤

研修後、実際にAIを使い始めたスタッフの方はいますか。

廣田 代表|中国料理 天廣堂

部長は早速活用を始めています。もともと自分の中で膨らんでいるものが、いっぱいあったと思うんですよ。それが講習を受けて、「じゃあ、これに使おう」となったら、もうパッパパッとやっていく。実際に有料版を使って、ポスターやチラシなどを作り始めています。

そういう人がキーマンとなりAIを使って、お店の強みに変えてくれる。部長の姿勢を見て、他の人たちもどんどん活用してくれたら嬉しいです。要するに、仕事の住み分けだと思います。「これはもうAIにお願いする。だけど、これは人にしかできないから人がやる」と。チラシやポスターを作ることは、これからどのお店でもスタンダードになっていくと思います。その先で、「うちはAIをこういうところに使っているんだよね」と言えるような、モデル店になれるような使い方ができたらいいなと思います。

研修を経て、店の中に「AIに任せる仕事」という発想が生まれ始めています。
研修をきっかけに活用のイメージが湧き、動く人が出てくることが、研修の意義かもしれませんね。

実際に作成された販促ポスター

「料理人の秘書が、一人増えたみたいな感じですよね」


Orca 伊藤

代表ご自身は、研修後にAIをどのように使っていますか。

廣田 代表|中国料理 天廣堂

メニュー開発でも、AIからヒントをもらえるということを教わりました。今、僕は梨を使ったコースを考えているんですけど、それについて一度AIに聞いてみました。

先に料理名や字面があって、そこからメニューを考えることは、自分でも結構やっています。まず候補をバーッと書いて、「この組み合わせだったら、この味の方がいいからこうしよう」と考えていく。コースなら、塩味のスープの次は醤油味の炒め物を入れる、少し甘酢を加える、と全体のバランスを見ていくわけです。

僕が思いつかなかったような字面や組み合わせをAIが出してくれて、僕はそれを商品にする。これは相乗効果ですよね。この前も「秋のメニュー」と聞いたら、すごいものが出てきました。自分が今まで頭の中で考えていたことを、もう少しグレードアップしたものとして出してもらい、それを僕の技術で商品にする。

もう、料理人の秘書が一人増えたみたいな感じですよね。

💡 ここが、飲食店でのAI活用のいちばん健全な形かもしれません

AIがメニューを作るのではありません。
AIが出した「字面」を、職人の技術が料理に変える。
置き換えではなく、分担です。廣田代表の言う「仕事の住み分け」が、ご自身の仕事でも起きていました。

インタビュー当日の様子

次は「AIをお店の強みにする」ところまで


Orca 伊藤

今後、さらに学びたいことはありますか。

廣田 代表|中国料理 天廣堂

本当にいろいろな世代がいて、ChatGPTを知っている人もいれば、全然知らなかった人もいる。そういうレベル感の違いがある中で、全体向けの講習としては汎用性があったと思います。ただ、僕個人としては、今後また第2弾、第3弾とやっていただけるのであれば、今度は「AIをお店の強みにする」というところまで進みたいです。シフト管理などのバックヤードの仕事もそうですけど、お客様に対して、お店としてAIを使った強みをつくるにはどうしたらいいのか。

飲食店では、近年、人手不足がかなり問題になっています。AIを使ってお客様に喜んでもらうことと、働いている従業員の負担を軽減すること。その仕事をAIにお願いできるからこそ時間ができて、自分たちにしかできないことをブラッシュアップできるようにする。今回の研修を、今度は会社の強みに変えていく。そういう講習会をしていただければ、というのが今考えていることです。

どんなお店に、この研修を勧めたいか


Orca 伊藤

どのような飲食店に、このAI研修を勧めたいですか。

廣田 代表|中国料理 天廣堂

僕自身が個人店をやっていますし、全国に個人店の仲間がたくさんいます。特に、人数が限られているような個人店には勧めたいですね。大手企業のように資本があるところは、かなり前から取り組んでいると思います。僕らのような個人店は、そこに負けないお店づくりをしていかなければいけません。個人店の良さを生かしながら、AIで効率化できるところは効率化して、お客様に手をかける時間を増やしていく。個人店が生き残っていくためにも、AIをどう使うかをしっかり考えなければいけないと思います。

Orca 伊藤

AIの導入を迷っている経営者の方に、伝えたいことはありますか。

廣田 代表|中国料理 天廣堂

新しいことにチャレンジするのは、人間はおっくうになったり、変化を恐れたりするところがあります。スタッフを見ていても、消極的な考えのときには、なかなかいいものが出てこない。だから、AIというテクノロジーを使って、よりアグレッシブに物事を考えて、「攻めのメニュー、攻めの商品を作ろうよ」とやるのがいいんでしょうね。AIに聞いて作るのは嫌だ、という世代もいると思います。でも、僕らの世代も頭を柔らかくして、いろいろなものを使ってやっていく。そのスピード感に慣れていかなければ、やっぱり置いていかれますよね。

前向きに、お店のためや会社のためにもっと使っていこうという姿勢があるのであれば、ある程度のレベルまでは、すぐに従業員みんなで共有できます。「こういうことに使える」ということを、社内の合言葉にしていけば、非常にプラスになってくると思います。うちも今回の研修だけで、もうそういうふうになっています。使う人は、すでに一歩を踏み出しています。早いですよね。

研修の外側で——手書きのシフト管理を、システムに


研修とは別に、以前からご相談をいただいていたテーマがあります。
手書きで運用されていた、シフト管理です。

研修の場ではなく、あらためてお時間をいただいてお話を伺いました。誰が、いつ、何を見ながらシフトを組んでいるのか。お店ごとに違う運用の手順をそのままヒアリングし、それをシステムに落とし込みました。シフト希望の収集からシフト表の作成までをWeb化した、天廣堂様専用の仕組みです。

これから、実際にシフトを組んでいる方に使い方をお伝えし、運用が始まります。
いま手間をかけている作業を、システムで解決していくフェーズです。

シフト管理の画面

💡 弊社がお手伝いするのは、AIの活用だけではありません

廣田代表が最初におっしゃった「料理の世界は、根底にあるところはアナログ」という言葉のとおり、現場には手作業で回っている仕事が数多く残っています。
その根底にあるアナログを、ITという技術を駆使して解決するところまでをお手伝いします。
研修でAIの活用を伝え、その先にある実際の困りごとは仕組みで解決する。天廣堂様では、その両方が同時に進んでいます。

天廣堂様に最適化されたシフト管理システムを実際に使っていただくことで、どのような変化が生まれたのか。それについては、また別の機会にお届けします。

廣田代表、貴重なお時間をありがとうございました。

左:Orca AI事業責任者 伊藤 中央:Orca代表 藤本 右:天廣堂様 廣田代表

よくある質問(FAQ)


Q.パート・アルバイトの方も一緒に受けられますか?

はい。天廣堂様では、調理・ホール・パートを含む19名でご参加いただきました。事前アンケートで一人ひとりの現在地を把握したうえで、スマートフォンだけで進められる内容に設計しています。AIに触れたことがない方が多数でも成立します。

Q.飲食店だと、そもそも何に使えるのですか?

天廣堂様では、ポスター・チラシの作成、メニュー開発のアイデア出しに広がり、あわせて手書きのシフト管理をデジタル化する取り組みも進んでいます。研修後のアンケートで関心がいちばん高かったのはマニュアル作成の効率化で、一方、オフィス向けの研修で定番の議事録作成はほとんど挙がりませんでした。業種によって効く場所が違うため、事前アンケートで確かめてから設計しています。

Q.1回の研修で、全員が使えるようになりますか?

90分でできるのは「AIとはこういうものだ」という共通認識を作り、動き出す人を生むところまでです。そのうえで、実務に落とすワークショップや、業務そのものの仕組み化へ段階的に進める設計をご提案しています。

Q.情報漏えいが心配です。

天廣堂様の研修後アンケートでも、いちばん多く挙がった課題は情報漏えい、次いで「社内ルールが整っていない」でした。研修では入力してよい情報・いけない情報の線引きを必ず扱います。ルールづくりについては、生成AIの社内ルール・利用ガイドラインの作り方もあわせてご覧ください。

「うちの店だと、何に使えるだろう」から始めませんか

株式会社Orcaは中小企業向けに、完全カスタムのAI研修と伴走型のAI活用支援を提供しています。
事前アンケートで現場の困りごとを拾い、その会社の業務だけを題材にした研修を設計します。お気軽にご相談ください。

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