Codexのおすすめコマンド10選——非エンジニアが実務で今すぐ効く厳選【2026年7月】
「Codex(コーデックス)を触ってみたけれど、チャットで指示を出すだけで止まっている」
そんな方こそ知ってほしいのがスラッシュコマンドです。
会話の途中で「 / 」を打つだけで呼び出せる”操作ボタン”で、これを数個覚えるだけで作業のスピードと安全性がまるで変わります。
この記事では、営業・企画・バックオフィスといった非エンジニアが実務で今すぐ効く10コマンドを、公式ドキュメントで裏取りしたうえで厳選して解説します。
この記事でわかること
- Codexのスラッシュコマンドとは何か(AIへの「指示」ではなく「操作ボタン」)
- まず覚える基本5つ+実務で差がつく5つの厳選10コマンド
/permissions(承認の許可範囲)・/review(レビュー)・/import(Claude Codeからの移行)など、知らないと損する機能- 非エンジニアが「明日から」始める最小フロー
この記事は、AIツールを1機能ずつ深掘りする連載の一部です。
第2弾「Codexのおすすめ「スキル」7選」が”業務手順を型にする仕組み”の話だったのに対し、今回は”Codexを操作するボタン=コマンド”の話です。
OpenAIの大きな変化を扱った第1弾「ChatGPTが大きく変わった——Chat・Work・Codex統合と新モデルGPT-5.6」と合わせて読むと全体像がつかめます。
Codexのスラッシュコマンドとは?——AIへの「指示」ではなく「操作ボタン」
スラッシュコマンドとは、Codexとの会話中に「 / 」に続けてコマンド名を入力することで呼び出せるショートカット機能です。
「資料を作って」のような日本語の”お願い”とは違い、Codexそのものの動作を直接操作します。
たとえば会話をリセットしたいとき、「会話をリセットして」と入力してもうまくいきません。
代わりに /clear と打てば一発でリセットされます。
つまりスラッシュコマンドは、AIへのお願いではなく”ツール操作のボタン”です。
使い方はシンプルで、入力欄に「 / 」を打つと利用できるコマンドの一覧が表示されます。
コマンドは頻繁に増減するため、迷ったらまず「 / 」を打って実機の一覧を見るのが、どんな記事よりも確実です。
この記事では、その中でも非エンジニアの実務に効くものを10個に絞ってご紹介します。
【基本編】まず覚える5つのコマンド
最初に、Codexを使うなら知っておきたい基本コマンドを5つ押さえましょう。
いずれも「作業の土台を整える」ためのものです。
① /init——Codexに”このプロジェクトのルール”を教える
作業するフォルダに AGENTS.md という指示書ファイルのたたき台を自動生成します。AGENTS.md とは、Codexに「このプロジェクトではこう動いてほしい」を伝える設定ファイル(=エージェント向けのREADME)です。
一度作れば起動のたびに自動で読み込まれるので、毎回同じ説明をする必要がなくなります。
/init
# 生成された AGENTS.md に「目的・触ってよい範囲・禁止事項・完了条件」を追記
この AGENTS.md の作り込みこそ、非エンジニアがCodexの精度を上げる最大のコツです。
「本番設定は変えない」「確認なしに公開・送信しない」「完了時は変更点を日本語で要約する」といったルールを書いておくと、毎回同じ品質で動いてくれます。
② /status——「今どの状態?」を一目で確認
現在のセッション設定やトークン(AIの処理量)の使用状況を表示します。
「今どのモデルで動いている?」「どこに書き込む設定になっている?」「残りのコンテキストは?」を一目で確認できます。
作業を始める前や、動きがおかしいと感じたときの”健康診断”として使いましょう。
③ /model——作業に合ったAIモデルを選ぶ
会話の途中で、使うAIモデルや「reasoning(考え込む深さ)」を切り替えます。
軽い確認作業は速いモデルで、複雑な分析や調査はしっかり考えるモデルで——と使い分けると、体感の速さとコスパが大きく変わります。
「なんだか回答が浅いな」と感じたら /model で一段上げてみるのが手軽です。
④ /diff——AIが「何を変えたか」を見える化する
Codexがファイルに加えた変更点(差分)を一覧で表示します。
まだGitで管理していない新規ファイルも含めて見えるので、「AIが結局どこを触ったのか分からない」という不安を解消できます。
AIに作業を任せたら、次の /review の前にまず /diff で”変更内容そのもの”を眺める——この習慣だけで、任せる怖さがぐっと減ります。
⑤ /compact——長い作業でもトークン切れを防ぐ
会話の要点を残したまま自動で圧縮し、トークンを節約します。
会話をまるごと消す /clear と違い、作業の続きができるのがポイント。
30分以上の長いセッションでは、途中で1〜2回 /compact を挟むと、動作が重くなるのを防げます(自動で圧縮してくれる場合もあります)。
【差がつく編】実務が変わる5つのコマンド
ここからが本題です。
基本の5つが「土台を整える」ためのものなら、ここで紹介する5つは「AIへの任せ方そのものを変える」コマンドです。
⑥ /permissions——「どこまで自動で進めてよいか」を決める安全弁
何がすごいのか:
Codexに「確認なしでやってよいこと」の範囲を設定します。
AIに作業を任せるとき、いちばん気になるのが「勝手に変なところまで触られないか」という不安。/permissions はその不安をコントロールするための”安全弁”です。
Codexの権限は、次の2つの層で決まります。
この2つを分けて理解しておくと、設定に迷いません。
| 層 | 決めること | 代表的な設定 |
|---|---|---|
| サンドボックス | 技術的にどこまで触れるか | 読むだけ/作業フォルダ内は書込可/制限なし |
| 承認ポリシー | いつ人間に確認するか | 毎回確認/必要時だけ確認/確認しない |
非エンジニアの日常は「作業フォルダ内は自動で進め、フォルダの外やネット送信は確認する」設定が安心です。
慣れないうちは”制限なし”は選ばず、まず確認多めから始めるのがおすすめです。
なお、以前使われていた /approvals は現在 /permissions に呼び名が変わっています(/approvals も引き続き動きますが、一覧には出てきません)。
⑦ /review——コミット前に”第三者の目”で点検してもらう
何がすごいのか:
Codexが行った変更を、別の視点で自己レビューし、問題点や見落としを指摘してくれます。
ポイントはレビューでは中身を書き換えないこと。指摘だけを受け取って、直すかどうかは自分で決められます。
/review
/review 特に誤字と数字の間違いを重点的にチェックして
資料や文章をAIに整えてもらったあと、公開・提出の前に /review を一度通す——これだけで”うっかりミス”を大きく減らせます。
非エンジニアでも「レビューして」の一言で品質チェックが回るのは、地味ですが効きます。
⑧ /plan——大きな作業は「何をするか」を先に確認する
何がすごいのか:/plan を使うと、Codexがいきなり作業に入る前に「これからこういう手順で進めます」という計画を先に提示します。
計画を見て「OK、進めて」と承認してから実行が始まるので、想定と違う方向に走られる事故を防げます。
/plan 来月の営業戦略資料のたたき台を作って
「①現状データの整理 → ②競合の確認 → ③構成案 → ④資料化」のようなステップが先に示され、納得してから着手できます。
初めての作業・大きな作業ほど、いきなり任せず /plan で段取りを見てから任せるのが失敗しないコツです。
⑨ /mention と「@」——「この資料を見て」を正しく伝える
何がすごいのか:
特定のファイルをCodexとの会話に添付するコマンドが /mention、そして入力中に @ を打つとファイルのパスを候補から選んで挿入できます。
ブラウザ版やIDEと違い、ターミナルのCodexは「今どのファイルを見てほしいか」を明示するのが基本。ここを押さえると回答の精度が一気に上がります。
@議事録.md を読んで、決定事項だけ3行にまとめて
@提案書.md @料金表.md を突き合わせて、金額の食い違いを指摘して
「あの資料をもとに」と曖昧に頼むのではなく、@ で対象を名指しする。
この小さな習慣が、そのままアウトプットの質になります。
⑩ /import——Claude Codeユーザーは”設定ごと”引っ越せる
何がすごいのか:/import は、Claude Codeのセットアップやプロジェクトファイル、最近のチャット履歴をCodexに取り込むコマンドです。
すでにClaude Codeを使い込んでいる方なら、これまで育てた設定や文脈をゼロから作り直さずにCodexへ持ち込める——乗り換え・併用のハードルを大きく下げてくれます。
Claude Codeのコマンドと考え方はよく似ています。
両者を比べながら使い分けたい方は「Claude Codeのおすすめスラッシュコマンド解説」も参考にしてください。
ちなみにこの先には /skills(業務手順を型にする)・/resume(前回の続きから再開)・/fork(会話を分岐)・/mcp(Notionなど外部ツール連携)といった一歩進んだコマンドも控えています。
全10コマンド早見表(目的別)
今回紹介した10コマンドを、目的別に整理しました。
まずはこの表をブックマークしておけば十分です。
| カテゴリ | # | コマンド | 一言で言うと |
|---|---|---|---|
| 基本の5つ | ① | /init | AGENTS.md(指示書)を生成 |
| ② | /status | 今の状態・使用量を確認 | |
| ③ | /model | AIモデル・思考の深さを切替 | |
| ④ | /diff | 変更点を見える化 | |
| ⑤ | /compact | 会話を圧縮して続行 | |
| 安心して任せる | ⑥ | /permissions | 自動で進めてよい範囲を設定 |
| ⑦ | /review | 変更を自己レビューさせる | |
| 賢く指示する | ⑧ | /plan | 実行前に段取りを確認 |
| ⑨ | /mention・@ | 対象ファイルを名指しで渡す | |
| 引っ越し・拡張 | ⑩ | /import | Claude Codeの設定・履歴を取り込み |
非エンジニアが「明日から」始める最小フロー
コマンドを覚えても、使う順番が分からないと動けません。
そこで、非エンジニアがまず回すべき最小フローを用意しました。
この5ステップだけ覚えれば、今日からCodexを”安全に任せられる相棒”にできます。
/init→ 生成されたAGENTS.mdに目的・禁止事項・完了条件を書く/permissions→ 「作業フォルダ内は自動、外は確認」に設定/model→ 普段使いのモデルを選ぶ@ファイル→ 見てほしい資料を名指しで渡して指示する- 作業後は
/diff→/reviewで変更を確認・点検してから確定
会話が長くなったら /compact、続きは翌日 /resume。
この往復が身につくと、「AIにここまで任せられるのか」という感覚が一気に掴めます。
まとめ——まずは /init と /permissions から
Codexのスラッシュコマンドは、AIへの指示とは別の”ツール操作のショートカット”です。
今回の10コマンドは、大きく3つの役割に分かれます。
- 土台を整える:
/init・/status・/model・/diff・/compact - 安心して任せる:
/permissionsで範囲を決め、/reviewで点検 - 賢く指示・拡張する:
/planで段取り、@で名指し、/importで引っ越し
まずは /init で AGENTS.md を作り、/permissions で安全弁を設定するところから始めてみてください。
コマンドと合わせて”業務の型”を作るスキル(第2弾)まで押さえれば、Codexは非エンジニアの強力な実務パートナーになります。
よくある質問(FAQ)
Q. コマンドの最新一覧はどこで確認できますか?
A. Codexの入力欄で / を打つと、その環境で使えるコマンドの一覧が表示されます。
コマンドは頻繁に追加・変更されるため、Webの情報よりも実機の一覧が常に最新です。
Q. /approvals と /permissions はどちらを使えばいいですか?
A. 現在は /permissions が正式な名前です。
古い記事やUIでは /approvals と表記されることがあり、エイリアス(別名)として引き続き動作しますが、コマンド一覧のポップアップには表示されません。
これから覚えるなら /permissions でOKです。
Q. /diff と /review はどう使い分けますか?
A. /diff は「AIが何を変えたか(変更内容そのもの)」を見るコマンドです。/review は「その変更に問題がないか(品質の指摘)」をAIに点検させるコマンドです。
まず /diff で変更を眺め、次に /review でチェック、という順で使うと安心です。
Q. AGENTS.md には何を書けばいいですか?
A. 「プロジェクトの目的」「触ってよい範囲・禁止事項」「完了の条件(何を確認すればOKか)」を短く正確に書くのが基本です。
たとえば「本番設定は変更しない」「秘密情報はコミットしない」「完了時は変更点を日本語で箇条書きにする」といったルールを入れておくと、毎回同じ品質で作業してくれます。
Q. Claude CodeからCodexへ乗り換えるべきですか?
A. どちらか一方に絞る必要はありません。/import でClaude Codeの設定や履歴をCodexに取り込めるため、まずは併用して使い勝手を比べるのがおすすめです。
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