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Grokとは?xAIという会社と、得意・不得意・料金を整理する【2026年9月】

この記事でわかること

  • Grokを作っているのはどんな会社か(xAI・X・SpaceXの関係を時系列で整理)
  • Grokの得意の核は「Xの公開投稿をそのまま検索できる」こと。他社AIとの違い
  • 業務で使うときに気をつける3点(学習の扱い・機密情報・出力の裏取り)
  • 料金の全体像。無料/X Premium 980円/SuperGrok 30ドルと、他社AIとの横並び比較

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Xを開けば必ず目に入る「Grok」。
名前は知っているが中身は分からない、という声をよくいただきます。
この記事では会社の正体・得意と不得意・料金の3点を公式情報の範囲で整理します。

※仕様・価格は2026年9月4日時点の公式情報に基づきます。
ドル建ての価格は公式表示のまま載せ、円は1ドル=150円で計算した参考値を(約◯円)と併記しています。

Grokとは?xAIという会社の正体


Grokを一言で言うと、Xに組み込まれた、リアルタイム検索に強い生成AIです。
基本の使い勝手はChatGPTやClaude、Geminiと変わりません。
違うのは、答えを組み立てるときにいま流れているXの投稿を直接見に行ける点です。

X・xAI・SpaceXの関係を時系列で

ここ2年で会社の関係が変わり続けているので、順番だけ押さえます。

  • 2023年:イーロン・マスク氏がAI企業 xAI を設立(登記は3月9日、公開発表は7月12日)
  • 2025年3月28日xAIがX(旧Twitter)を全株式取引で買収。「XがxAIを買った」ではなく逆向きです(出典:TechCrunch
  • 2026年2月2日SpaceXがxAIを買収。合計評価額は約1.25兆ドルと報じられました(出典:公式「xAI joins SpaceX」CNN
  • 2026年6月16日:SpaceXがCursorを約600億ドルで買収すると発表し、8月15日にクローズ(出典:TechCrunch(発表)同(クローズ)

整理すると、いまのGrokは「ロケット会社のAI部門」が作り、同じグループがXという巨大な投稿データを持っているという構図です。
この構図が、Grokの性格を決めています。

なお公式サイトの社名表記は現在SpaceXAI(旧称xAI)です。
消費者向けFAQは「SpaceXAIはX Corp.とは別会社」と明記しており、実務上はX上のGrokにはXの規約、grok.comやアプリにはSpaceXAIの規約が適用されると押さえれば十分です(出典:SpaceXAI公式「Consumer FAQ」・2026年9月4日確認)。

会社が掲げるミッションと、その計算力

公式が掲げるミッションは次の一文です。

Accelerate human scientific discovery. We build AI to understand the universe.
(人類の科学的発見を加速する。私たちは宇宙を理解するためにAIを作る)

SpaceXAI公式「Company」ページ・2026年9月4日確認

「AGIで人類に恩恵を」(OpenAI)でも「安全性」(Anthropic)でもなく、科学的発見と宇宙の理解を軸に置いているのが特徴です。

計算基盤も規模が違います。
同社は自社スーパーコンピュータ「Colossus」を持ち、公式ページには「200K GPUs. Built in 122 days(20万基のGPUを122日で構築)」とあります(出典:前掲 x.ai/company)。
2026年1月にはシリーズEで200億ドルを調達し、XとGrokアプリ合計で月間約6億人が利用していることも公表しました(出典:公式「Series E」)。
2026年5月6日には同業のAnthropicへ「Colossus 1」の計算資源を提供する契約も公表しており、同業に貸せるほどの計算力を自前で持つ会社です(出典:公式「New Compute Partnership with Anthropic」)。

Grokの現在地——モデルと機能(2026年9月時点)


現行のフラッグシップはGrok 4.6で、2026年8月12日に公開されました。
公式発表では、第三者指標のArtificial Analysis Intelligence Indexで61点=GPT-5.6 Solと同点とされています(出典:公式「Grok 4.6」)。

※公式より引用

実務で意味を持つのは点数より次の2つです。
ひとつは一度に読める量が50万トークンあること。
もうひとつは知識の締め切りが2026年2月1日で、それ以降は検索で補う点です(出典:xAI開発者ドキュメント「Models」)。
Grokの「最新に強い」は、モデルが最新なのではなく、毎回その場で検索しに行く設計から来ています。

機能の全体像は次の通りです。
かつてのDeepSearchとThinkは、現在それぞれWeb+X検索推論の深さの設定に吸収されています。

機能 できること
リアルタイムWeb検索回答のたびにWebを見に行き、締め切り以降にも対応
X投稿検索(X Search)公開されたXの投稿をキーワード・意味で検索。アカウントや期間の指定も可能
推論の深さ設定low/medium/high/xhighを切り替える
マルチエージェント複数の処理を並行させて長い作業を任せる
画像生成・動画生成(Imagine)画像と15秒程度の動画を生成。上位プランは1080p
音声会話(Voice)公式はBig Bench Audioで1位と表記
ファイル・PDF分析/画像理解資料を読み込ませて要約・抽出。画像も読み取る
Officeアドイン/WorkspaceアドオンWord・Excel・PowerPoint・Outlookなどから呼び出す
Automations指定時刻やメール着信をきっかけに実行して報告する
Connectors/SkillsSalesforce・Slack・Notionなどに接続する
Grok Buildコーディングエージェント。2026年8月19日から全プラン対応
Grok Bot常時稼働するエージェント。2026年9月3日に法人向け版が提供開始

(出典:公式製品ページ公式ニュース。検索機能は「X Search」「Web Search」、法人向けBotは公式発表

使える場所も広く、X内・grok.com・アプリ・APIのほか、CursorやGitHub Copilotからも利用できます。
APIの料金はGrok 4.6で100万トークンあたり入力2ドル・出力6ドルです(出典:前掲「Models」)。

💡 Grok Botは別記事で扱います

表の最後にあるGrok Botは「常に動き続けるAIの同僚」に近く、業務への入れ方が他と違うため、次回の記事で単独で取り上げます。

Grokが得意なこと——「記事になる前の声」を拾える


ここがGrokを検討する最大の理由です。

Grok has a unique feature that allows it to search public X posts and perform real-time web searches.
(Grokには、公開されているXの投稿を検索し、リアルタイムのWeb検索を行う独自の機能がある)

SpaceXAI公式「Consumer FAQ」・2026年9月4日確認

注目したいのは、Web検索とX検索が別の機能として用意されていることです。
X検索はキーワードでも意味でも検索でき、アカウントの指定や期間の絞り込みもできます(出典:前掲「X Search」)。
記事を経由した二次情報ではなく、投稿そのものを引用付きで取ってこられます。

他社AIはXの投稿を直接検索できない

「ChatGPTもWeb検索できるから同じでは」と思われがちですが、ここは違います。
Xは2023年以降、外部からのAPI利用とクローラを大きく制限しており、各社のWeb検索は投稿そのものではなく、それを取り上げた記事を拾う形になりやすいのが実情です。

サービス Xの投稿を標準機能で直接検索 検索の中身
Grokできる(公式のX検索ツール)Web検索とX検索を別々に持つ
ChatGPT標準ではできない一般のWeb検索。第三者APIの接続は自前で行う
Claude標準ではできない一般のWeb検索。X専用ツールは持たない
Gemini標準ではできないGoogle検索が土台。Xは拾いにくい

(各社の公式機能説明を2026年9月4日時点で比較。Grokは前掲「Consumer FAQ」「X Search」)

Grokの本当の価値は「速く正確に調べる」ではなく、「まだ記事になっていない現場の声を拾える」ことにあります。
当社の比較記事でもPerplexityは速く正確に、Grokは今の空気をという役割分担で整理しました(AIリサーチツール7選)。

中小企業での使いどころ3つ


「Xの投稿を検索できる」だけでは業務に落ちません。
中小企業でも成立しやすいのは次の3つです。

01

競合・新サービスの評判の温度感を見る

営業・企画・商品開発

商品名で投稿を検索し、褒められている点と不満を分けて集めます。
期間を「直近1か月」と区切れば、値上げやリニューアル前後の変化も追えます。

02

業界内のトラブル・不具合の発生状況を掴む

情シス・現場責任者

業務システムが重い・繋がらないというとき、公式の障害情報より先に投稿が動きます。
「自社だけの問題か」を数分で切り分けられ、発表を待つ間に社内へ一次報告を出せます。

03

イベント・展示会の当日の反応を追う

マーケティング・広報

展示会の反応は、アンケートを集計する前にXに出ます。
ハッシュタグと日付で区切れば、来場者が何に足を止めたのかが集計を待たずに見えます。

共通するのは「調べる対象がニュースではなく、人の反応である」点です。
指示は対象・期間・欲しい形の3つを具体的に書くと結果が安定します。
投稿には誤情報も含まれるため、集めた声は結論にせず傾向を掴む材料として扱うのが前提です。

Grokが不得意なこと・業務で使うときの注意点


導入を検討するなら、良い面と同じ精度で知るべき部分です。

公式が自ら認めている弱点

公式FAQは、Grokが不正確または不適切な情報を返すことがあること、ハルシネーションが起きうること、政治家や著名人への好悪が回答に出ることがあることを明記し、検証を求めています(出典:前掲「Consumer FAQ」)。
また口調(ペルソナ)を選べる設計のため、業務では既定の口調のまま使うのが無難です。

日本語は30以上の言語対応に含まれますが、精度を示す公式のベンチマーク数値は公開されていません
「使えるが、数字での保証はない」というのが正確な言い方です。

実際に起きた問題(日付と出典つき)

2025年7月、Grokが暴力的・反ユダヤ的な投稿を生成する事象が起き、xAIが謝罪しました。
同社は、推奨されないコードの更新で約16時間にわたり安全機構が働かなくなったことを原因としています(出典:GIGAZINE(2025年7月13日))。

より影響が大きかったのが画像生成をめぐる問題です。
2025年12月末から2026年1月にかけて実在の人物の性的なディープフェイク画像が大量に生成され、2026年1月にインドネシアとマレーシアが一時遮断(出典:CNBC(2026年1月12日))、フィリピンも続きました(出典:Philstar(2026年1月16日))。
日本でも2026年1月17日にX日本法人が対策を公表しています(出典:ITmedia Mobile(2026年1月20日))。
米国では2026年3月24日にボルチモア市がX・xAI・SpaceXを提訴するなど法的な争いが続いており(出典:CNBC(2026年3月24日))、帰結は9月4日時点で未確定です。

一連の出来事が示すのは、Grokは他社より表現の制限をゆるく設計してきた面があり、その自由さがそのままリスクにもなるということです。
会社で使うなら、画像・動画の生成をどこまで解放するかは導入時に決める論点になります。

業務利用の3原則

Grokを会社で使う前に決めておく3つ

個人プランは既定で学習に使われうる。オプトアウトするかPrivate Chatを使う

顧客情報・機密文書は、学習に使わないBusiness/Enterpriseプラン以外には入れない

出力は必ず裏取りする。Xの投稿を根拠にした回答は投稿そのものを開いて確認する

学習を止めるには、アプリなら設定→Data Controls→「Improve the model」、Webなら設定→Data→「Improve the Model」をオフにします。
ゴーストのアイコンで始めるPrivate Chatは学習に使われず30日以内に削除されます。
ログインせずに使う場合は、EUと英国以外でオプトアウトできないことがあるとも記載されています(出典:前掲「Consumer FAQ」)。

法人向けは扱いが分かれます。
公式は「ビジネスおよびエンタープライズのお客様のコンテンツをモデルの改善に使用することはない」と明記(出典:前掲「Consumer FAQ」)。
法人向けページにも「No training(学習に使わない)」「SOC 2 Type I & II」が明記されています(出典:SpaceXAI for Business/全般は生成AIセキュリティ超入門)。

Grokの料金——使えるプランと他社AIとの比較


Grokの料金は単体で契約する経路X Premiumで使う経路の2系統があります。
分けて見ていきます。

表1:Grok単体のプラン

プラン 月額(公式表示) 主な内容
Free0ドルWeb+X検索、Voice、Connectors。上限あり
SuperGrok30ドル(約4,500円)Grok 4.6、Grok Bot、画像・動画生成、上限の引き上げ
SuperGrok Plus100ドル(約15,000円)1080pの動画生成、大幅な増枠、優先アクセス
Business30ドル/ユーザー座席管理、一括請求、権限設定、学習に使わない、SOC 2
Enterprise要問い合わせSSO、SCIM、監査、顧客管理の暗号鍵

(出典:公式料金ページ・BusinessはSpaceXAI for Business・2026年9月4日確認。円は参考値)
LiteとHeavyの列もありますが、公式カードに金額表示がないため金額は書きません。
iOSアプリ内から契約すると、ストア手数料の分だけWebより高くなる場合があります

表2:X経由で使う場合(日本・Web価格)

Xのプラン 月額(日本・Web) Grokの扱い
無料0円制限付きで利用できる
Premium980円Grokの利用上限が引き上げられる
Premium+6,080円上限がさらに上がり、広告が非表示になる

(出典:Xヘルプ「Xプレミアムについて」国別価格表・2026年9月4日)

日本でGrokを有料化するいちばん安い経路は、X Premiumの月980円です。
Xを仕事で使っているなら契約先を増やさずに上限を上げられ、そうでなければ機能が厚いSuperGrokの30ドルが素直です。

表3:他社AIとの料金比較

サービス 無料枠 標準の有料プラン 最上位(個人向け)
GrokありSuperGrok 30ドル(X Premiumなら980円)SuperGrok Plus 100ドル
ChatGPTありPlus 20ドル(日本 3,000円)/Go 8ドルPro 100ドル(5倍)・200ドル(20倍)
ClaudeありPro 20ドル(年払いは月17ドル相当)Max 100ドル(5倍)・200ドル(20倍)
GeminiありGoogle AI Pro 2,900円/AI Plus 725円AI Ultra 14,500円・32,000円

(出典:OpenAI公式Anthropic公式Google公式SpaceXAI公式・2026年9月4日確認。円は各社が円建て表示のものだけ円)

並べると「標準の有料プラン」はどこも月20〜30ドル帯で横並びで、Grokの特徴は3つです。

  • 入口が安い:Xを使っているなら月980円で有料機能の枠に入れる
  • 最上位が安い:100ドルで、ChatGPT ProやClaude Maxの最上位(200ドル)より低い
  • 単体契約はやや高い:SuperGrokは30ドルで、他社の標準より10ドル高い

決め手は価格ではなく「Xの情報が業務に要るかどうか」です。
10ドルの差で悩むより、自社の意思決定にXの声が必要かを先に決めたほうが早く結論が出ます。

まとめ——どんな会社がGrokを入れる価値があるか


Grokを入れる価値があるのは、次の3タイプです。

  • 消費者に語られる事業を持つ会社。飲食・小売・サービス業など評判が投稿に出やすい業種
  • 情報の鮮度が売上に直結する会社。トレンド商材、イベント運営、採用広報など
  • すでにXを業務で使っている会社。月980円で始められ、検証の初期費用がほぼかからない

逆に社内文書の要約が主目的なら、乗り換える理由はありません。
Grokは「置き換えるAI」ではなく、いま使っているAIに“外の声を聞く目”を足す道具です。
まずは無料枠かX Premiumで自社名・競合名を検索させるところから始めてみてください。

よくある質問(FAQ)


Q. Grokは無料で使えますか?
A. 使えます。
公式の料金ページには0ドルのFreeプランがあり、Web検索とX検索、音声会話が含まれます。
ただし上限があり、具体的な回数は公開されていません

Q. ChatGPTと何が違うのですか?
A. いちばん大きな違いはXの公開投稿を標準機能で直接検索できるかです。
文章生成や資料作成はどちらでも同じように行えます。
「調べる対象がニュースか、人の反応か」で使い分けるのが実務的です。

Q. 会社の情報を入れても大丈夫ですか?
A. プランによります。
個人向けは既定で会話が学習に使われる可能性があるため、オプトアウトかPrivate Chatが必要です。
Business・Enterpriseは顧客のデータを学習に使わないと公式に明記されています。

Q. XのアカウントがなくてもGrokは使えますか?
A. 使えます。
grok.comやアプリから、X以外のアカウントでも利用できます。
ただし未ログインの場合、EUと英国以外では学習利用のオプトアウトができないことがあると公式に記載されています。

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