この記事でわかること
- ChatGPTのスケジュールタスクで、実際に何をどこまで任せられるのか
- 任せられる仕事とそうでない仕事を分ける境界線は「外に出すかどうか」だということ
- そのまま真似できる、実務で使える3選(設定の流れとプロンプト全文つき)
- プラン別に使える範囲と、最初の1本の選び方
- 会社で使う前に押さえておくべき、共有リンクと権限の注意点
「AIに任せられる業務を洗い出したい」という方はこちら
ChatGPTには、決めた時刻に自動で動く「スケジュールタスク」という機能があります。
この記事では、その境界線を公式情報で整理したうえで、当社で毎日動かしている3つを、プロンプト全文つきで紹介します。
※仕様に関する記述はすべて2026年8月28日時点のOpenAI公式ヘルプに基づきます。
この分野は数時間単位で記述が変わるため、設定時はご自身の画面で最新の表示をご確認ください。
ChatGPTのスケジュールタスクとは?
普段のChatGPTは、こちらが話しかけたときだけ動きます。
スケジュールタスクは、そこに「時間」を持たせる機能です。
決めた時刻になると、こちらが何もしなくてもChatGPTが動き、結果を通知します。
効果が最も出るのは、毎日決まった時間に自分で開いて確認している作業です。
自動化すると、その確認作業が「開きに行く」から「届くのを待つ」に変わります。
スケジュールの決め方は、業務に合わせて細かく組めます。
曜日を固定する、時刻を固定する、1日のなかで複数の時刻に実行するといった組み方を、自由に選べます。
「毎週月曜の朝だけ」「毎朝7時30分」「8時と13時と19時」のように、自社の業務が動く時間に合わせて組めます。
本記事で紹介する3本も、この組み合わせで動かしています。
(出典:OpenAI公式ヘルプ「Scheduled tasks in ChatGPT」2026年8月29日確認)
ChatGPT Workそのものの機能と対応プランは、ChatGPT Workの使い方——使えるプランと8つの機能を非エンジニア向けに解説で整理しています。
任せられる仕事の境界線は「外に出すかどうか」
ChatGPTがGmailやカレンダーと繋がっているとき、既定の権限は「Important actions(重要なアクション)」というモードです。
読み取りは自動で許可し、外に影響が出るアクションの前だけ確認を求めるという考え方になっています。
公式が「確認を求める側」として挙げているのは、次のようなものです。
- メール・メッセージ・投稿・招待・予定などを自分の代わりに送信・編集すること
- コンテンツの削除、予定のキャンセル、予約の取り消し
- 購入、返金、サブスクリプションなどお金が動く操作
- ファイルのアップロード、クラウド上でのファイルの移動・名前の変更
- 共有権限・アカウントアクセス・セキュリティ設定の変更
- 個人情報・財務情報・健康情報など、機微な情報をアプリに渡すこと
逆に、確認なしで進みうる「低リスク」の側として挙げられているのが、次の3つです。
- 下書き(private draft)の保存
- セキュリティに関わらない設定の変更
- 購入を確定せずに買い物カゴを更新すること
公式はこの考え方を「下書きを保存することは、その内容を誰かに送ることよりも一般的にリスクが低い」と説明しています。
(出典:OpenAI公式ヘルプ「Apps in ChatGPT」2026年8月29日確認)
つまり境界線は「読むか、書き換えるか」ではありません。
境界線は「自分の外に出るかどうか」です。
同じ「書き込む」でも、自分の下書きフォルダに置くだけなら通り、他人に届いた瞬間から確認が要る、という線の引かれ方をしています。
💡 なるほどポイント
承認が必要なアクションに当たると、タスクはその場で一時停止し、こちらが確認するまで待ちます。
「夜のうちに全部やっておいて」と頼んでも、外に出す工程が1つ挟まった瞬間、そこから先は朝まで動きません。
しかも1回の依頼に複数のアクションが含まれる場合、最もリスクの高いものに合わせて判定されます。
「メールを読んで、分類して、返信も送っておいて」とまとめて頼むと、最後の「送る」に引っ張られて全体が止まります。
無人で回したい仕事は、外に出す工程を最後に分離しておくのがコツです。
プラン別にできること・できないこと
スケジュールタスクは無料プランでも使えますが、同時に設定できる本数と、時刻を細かく指定できるかどうかがプランで変わります。
| プラン | 同時に持てるタスク数 | 実行間隔・時刻の指定 |
|---|---|---|
| Free | 3本 | 1日1回まで。「朝/午後/夜」の時間帯指定のみ |
| Go | 3本 | 有料プランのため正時指定が可能と考えられる(※) |
| Plus | 5本 | 1時間ごと・正時の指定が可能 |
| Business・Edu | 10本 | 1時間ごと・正時の指定が可能 |
| Pro・Enterprise | 15本 | 1時間ごと・正時の指定が可能 |
※公式は時刻指定の制約を「Free users」と限定して記載しており、Goには触れていません。
明記がない以上ここでは断定しません。
(出典:前掲「Scheduled tasks in ChatGPT」2026年8月29日確認)
Plusの5本は意外と早く埋まります。
この後に紹介する3本を登録すると、それだけで残りは2本です。
上限に達したときは、使っていないタスクを一時停止するか削除すれば新しく作れます。
実務で使える3選——設定の流れとプロンプト全文
ここからが本題です。
日々の仕事でも取り入れられる実例3本を、プロンプト含めてそのままで紹介します。
コピーして使えますが、その1のデータベースURLだけはご自身のものに置き換えてください。
設定は至って簡単です。
「サイドバーからスケジュールを開いて、入力欄にプロンプトを入れて送る」だけです。
専用の設定画面で細かい条件を組む、といった作業はありません。
共通の設定手順
1 サイドバーから スケジュール を開く
2 チャット入力欄に、下のプロンプトをそのまま貼って送る。末尾に実行時刻を書き添える(例:「毎朝7時30分に実行して」)
3 登録されたタスクは スケジュール の一覧から、いつでも編集・一時停止・削除ができる
時刻は「毎朝7時30分」「毎日8時と13時と19時」のように日本語で書けば通ります。

その1:今日やるべきタスクを、毎朝まとめて通知する
タスク管理ツールを毎朝開く習慣がある人ほど、削れる時間が大きくなります。
当社ではNotionを使っていますが、接続しているタスク管理ツールなら同じ形で置き換えられます。
実行時刻は毎朝7時30分。始業前に届くので、席に着く前にその日の優先順位が決まっている状態になります。
# プロンプト(毎朝7:30に実行)
#依頼 毎朝7:30に、Notionを検索して今日が期限のタスクと期限切れのタスクを一覧にして通知してください。 件数が多い場合は、期限が近い順に上位5件だけにしてください。 #条件 ・Notion DBは下記URLのみにアクセスをすること (自社のタスク管理DBのURL) ・本タスクを実行する前に日付を確認し、タスクの期日を正確に把握すること ・DB内は読み取りのみを行うものとし、本タスクにおいては書き込みや修正はユーザーの指示があるまでは行わないようにすること
実際に届く通知はこちらです。

条件の3つには、それぞれ理由があります。
「このURLのみ」とURLを指定するのは、AIが別のデータベースまで見に行って関係ないタスクを混ぜてくるのを防ぐためです。
「実行前に日付を確認する」は、期限の判定を今日の日付に固定するための一文で、これが無いと期限切れの判定がずれることがあります。
そして「読み取りのみ」と書いておけば、前の章の線引きどおり、外に影響を出さずに無人で回り続けます。
その2:明日の打ち合わせ相手を、前日のうちに調べておく
カレンダーとWeb検索を組み合わせる使い方です。
前日に届くのがポイントで、当日の朝に届いても準備する時間がありません。
実行時刻は毎朝8時、見るのは翌日の予定にしています。
前日の午前中に届けば、資料を用意し直す余裕も、社内に確認を投げる余裕もあります。
# プロンプト(毎朝8:00に実行)
毎朝8:00に、明日のGoogleカレンダーの予定を確認してください。 社外の方が参加する打ち合わせがあれば、その企業についてWebで調べ、 打ち合わせごとに次の3点をまとめてください。 1. 相手の事業内容 2. 直近の動き 3. こちらから話せそうな論点を3つ 社外の予定がない日は「社外の予定なし」とだけ返してください。
実際に届く通知はこちらです。

見落としがちなのが最後の一文で、「社外の予定がない日は『社外の予定なし』とだけ返す」と決めておくことです。
指定しないと、予定が無い日に長い言い訳や余計な提案が返ってくる可能性があります。
毎朝届くものなので、読む負担が少しでも増えると習慣が続きません。
「論点を3つ」と数を切っているのも同じ理由で、5つも10つも並ぶと読まなくなります。
その3:メールを3分類して、返信案を下書きに入れておく
3つのなかで最も効果が大きく、いちばん設計に気をつかうのがこれです。
前の章で書いたとおり、送信は「外に出す」ので承認待ちで止まりますが、下書きの保存は低リスク側にあります。
そこで「下書きまで作って、送信はしない」という形にしています。
実行時刻は8時・13時・19時の3回です。
朝は前夜分、昼は午前分、夜は退勤前の確認、という区切りにしています。
時刻を複数指定すれば、1本のタスクで1日に何度でも動きます。
3回に分けても消費するのはタスク1本ぶんなので、上限5本のPlusでも無理なく組めます。
# プロンプト(毎日8:00・13:00・19:00に実行)
#依頼 Gmailを確認し、届いたメールを次の3つに分類して報告してください。 1. 今日中に返信が必要 2. 目を通すだけでよい 3. 対応不要 「今日中に返信が必要」に分類したメールは、簡潔で自然な返信案を作成し、Gmailの下書きとして保存してください。 #確認の範囲 ・未読・既読を問わず、前回の実行以降に届いたメールを対象にする ・前回以前のメールでも、Webフォーム経由の問い合わせや取引先・顧客からの連絡など、返信や対応が必要そうなのに未対応のものがあれば拾う ・Webサイトの問い合わせフォームの通知、顧客・見込み顧客・協業先からの個別連絡は優先して確認する #条件 ・返信案を作る前に、元メール本文とスレッドの文脈を確認し、すでに返信済みでないことを確認する ・絶対に送信しない。下書きの保存までで止める ・Gmail以外(サイト内メッセージ等)で返信するよう明記されているものは下書きを作らず、その旨を分類結果に記載する ・同じメールに二重で下書きを作らない
実際に届く通知と、Gmailの下書きフォルダはこちらです。


※本メールは記事執筆のために作成した架空のものであり、事実とは異なります
「絶対に送信しない。下書きの保存までで止める」を条件に明記しておくのが安全です。
権限設定によっては送信まで進もうとして承認待ちで止まり、そこから先の処理が動かなくなります。
止まらずに回し続けるためにも、送信させない指定は入れておいてください。
もう1つ、実務で重要なのが「すでに返信済みでないことを確認する」「二重で下書きを作らない」の2行です。
1日3回動かすと、同じメールに何度も下書きが作られたり、自分が返した後に返信案が増えたりします。
この2行があるだけで、下書きフォルダが散らからず、続けて使える状態になります。
「前回の実行以降」と範囲を切っているのも同じ理由です。
会社で使う前に知っておくこと
共有リンクは「指示文がそのまま読まれる」前提で書く
作ったタスクは共有リンクで渡せ、受け取った人は自分のアカウントにコピーを作れます。
共有されるのはタイトル・指示文・スケジュール・元のタイムゾーンで、チャット履歴や接続アプリの認証情報は共有されません。
ただし公式は「タイトルはリンクのプレビューに表示されることがあり、リンクを開ける人は指示文を最後まで読める」と注意喚起しています。
健康情報・財務情報・パスワード・口座番号などをタイトルや指示文に書いてはいけません。
社内共有を前提にするなら、取引先名や案件名を直書きしない運用にしておくと安全です。
「すべて許可」は公式が高リスクと明記している
アプリの権限は「Always ask(毎回確認)」「Allow read actions(読み取りのみ)」「Allow low-risk actions(低リスクのみ)」、そして対象のアプリでは「Allow all actions(すべて許可)」から選べます。
このうち「Allow all actions」は公式が「elevated risk(高いリスクを伴う)」と明記しており、アカウント全体・ワークスペース全体の設定にはそもそも出てきません。
タスクが止まるのが煩わしいからと安易に選ぶ設定ではありません。
逆により慎重に運用したい場合は「Any changes」を選ぶと、あらゆる変更の前に承認を求められます。
個人プランは「学習に使われるかどうか」が設定次第
Business・Enterprise・Eduは既定でモデルの学習に使われません。
一方Free・Plus・Go・Proは「Improve the model for everyone」の設定がオンの場合、アプリから取得した情報が学習に使われることがあると公式に記載されています。
個人のPlusアカウントで業務メールにつなぐ場合は、この設定を必ず確認してから接続してください。
導入時の情報の扱い全般は、AIは情報を外に出す?会社で使う前に知る生成AIセキュリティ超入門で整理しています。
まとめ——最初に任せる1本の選び方
スケジュールタスクは、いきなり業務全体を自動化する機能ではありません。
「毎日見に行っているものを、見に行かなくてよくする」ところから始めるのが、いちばん失敗しない入り方です。
最初の1本を選ぶチェックリスト
✓ 外に出さない仕事から選ぶ(読む・まとめる・通知する・下書きにする)
✓ 毎日決まった時間に自分で開いて確認している作業を1つ選ぶ
✓ プロンプトに「該当が無い日の返し方」を1行入れておく
✓ 「送信しない」「読み取りのみ」のように、止める線を明記しておく
✓ 1週間動かしたら、スケジュールを開いて止まっていないか確認する
慣れてきたら「外に出す一歩手前」まで任せる範囲を広げます。
返信を送るのではなく、返信案を下書きに置いておいてもらう。
この形なら、判断と責任は人が持ったまま、手を動かす時間だけを削れます。
よくある質問(FAQ)
Q. スケジュールタスクは無料プランでも使えますか?
A. 使えます。
ただし同時に持てるタスクは3本まで、実行は1日1回までで、時刻は「朝/午後/夜」の時間帯指定になります。
1時間ごとの実行や正時の指定は、対象の有料プランが必要です。
Q. 1日に何回も動かすことはできますか?
A. できます。
時刻を複数指定すれば、1本のタスクで1日に何度でも動きます。
本記事のその3も、8時・13時・19時の3回で1本です。
ただし正時の指定は有料プランの機能です。
Q. スケジュール実行のときも、GmailやNotionなどの接続アプリは使えますか?
A. 使えます。
公式も「アカウントやワークスペースで利用可能であれば、対応アプリを使用できる」と明記しており、本記事の3本はいずれも接続アプリを読みに行っています。
ただし送信や外部データの変更にあたる操作は承認が必要になることがあり、その場合タスクは一時停止します。
Q. メールの返信を下書きまで自動で作らせることはできますか?
A. 公式は「下書きの保存」を低リスク側のアクションとして例示しており、既定の設定でも確認を求められずに進む場合があるとしています。
一方で実際に送信する操作は「重要なアクション」に分類され、承認が必要です。
権限設定やアプリごとの構成で挙動が変わるため、まずご自身の接続で試してから権限を調整するのが公式も推奨する順番です。
Q. 気づいたらタスクが止まっていました。なぜですか?
A. 止まる理由は主に3つで、長く使われていない場合、承認などの追加操作が必要になった場合、タスクに紐づくチャットを削除した場合です。
スケジュールのページから再開・編集・削除ができます。
なおチャットを削除してもタスクの共有リンクは消えないため、共有していた場合はリンクも別途削除が必要です。
「どの業務なら任せられるのか」から一緒に整理します
株式会社Orcaは中小企業向けに、完全カスタムのAI研修と伴走型のAI活用支援を提供しています。
「機能は分かったが、自社のどの業務から手をつけるべきか分からない」という段階で構いません。お気軽にご相談ください。
コメント