この記事でわかること
- AI研修の費用は「公開講座・講師派遣・eラーニング・伴走型顧問」の4形式でほぼ決まる(形式別の料金目安を表で掲載)
- 検索しても相場が出てこない理由——法人向けカスタム研修は「要問い合わせ」が主流で、出回っている数字の多くは見積比較サイトの二次情報
- 20名の会社なら「1名ずつ公開講座に出す」より「一社向けに1回やる」が安くなる分岐点はどこか(実際の金額で計算)
- 人材開発支援助成金を使ったときの実質負担額と、単発研修が助成対象外になる落とし穴
- 費用が上下する6つの要因と、安さで選んで失敗する典型パターン
「自社に合うAI研修の内容と費用感を相談したい」という方はこちら
「社員にAI研修を受けさせたい。
でも、いくらかかるのかがわからない」
——AI研修の検討で最初につまずくのは、たいていここです。
検索すると「30万円〜」「1人5万円」「300万円」といった数字がバラバラに出てきて、自社がどのレンジに当てはまるのか判断できません。
結論から言うと、AI研修の費用は研修の「形式」を決めた時点でほぼ決まります。
逆に言えば、形式を決めずに相場を調べても答えは出ません。
この記事では、公開されている料金情報をもとに形式別の目安を整理し、20名規模の会社が実際に払う金額まで計算します。
※金額はすべて2026年7月時点の公開情報にもとづくものです。
結論:AI研修の費用は「4つの形式」でほぼ決まる
AI研修(生成AI研修)の提供形式は、大きく4つに分けられます。
それぞれ料金の「単位」が違うため、同じ土俵で比べると混乱します。
まずは全体像を押さえてください。
| 形式 | 料金の単位 | 費用の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 公開講座 (他社と一緒に受ける) |
1名あたり | 半日 約1.4万〜4.1万円 1日 約3.8万〜4.1万円 (会員価格・税込) |
まず1〜数名で試したい |
| 講師派遣(一社向け) 自社だけで実施 |
1回あたり定額 | 半日 約20〜40万円 1日 約35〜70万円 (※見積比較サイト等の二次情報) |
部署・全社でまとめて受けたい |
| eラーニング 動画・オンデマンド |
1IDあたり | 1人あたり数千円〜3万円程度 (※二次情報。法人料金は非公開が多い) |
大人数に基礎を配りたい |
| 伴走型コンサル・顧問 | 月額 | 月10万〜30万円が公開プランの中心帯 | 研修後に定着させたい |
この表からわかる重要なポイントは1つです。
公開講座は「1名あたり×人数」で増えていく変動費、講師派遣は「1回いくら」の固定費。
だから受講人数が少ないうちは公開講座が安く、人数が増えると一社向けのほうが安くなります。
この逆転がどこで起きるかは、後半で実際の金額で計算します。
なぜAI研修の費用相場は、検索しても出てこないのか
「AI研修 費用」で検索して、明確な答えにたどり着けなかった方は多いはずです。
これは検索の仕方が悪いのではなく、市場側の構造的な事情です。
実際に主要各社の公式サイトを確認すると、法人向けのカスタムAI研修は「料金は要お問い合わせ」が主流です。
たとえば大手の法人向け生成AI研修サービスでは、20名から導入可能という条件は公開されている一方、料金は問い合わせ・資料請求が前提になっています(DMM 生成AI CAMP 法人向けページ)。
一方で、金額がはっきり公開されているのは主に「公開講座」です。
研修会社インソースの生成AI活用研修では、会員価格(税込)で半日 13,500〜41,000円、1日間 37,700〜41,000円、2日間 82,000円といったレンジが掲載されています(生成AI活用研修|インソース)。
つまり公開されているのは「1名あたりの単価」で、多くの会社が本当に知りたい「自社だけで20名にやったらいくらか」は公開されていないのです。
💡 なるほどポイント
検索上位に並ぶ「AI研修の相場は◯◯万円」という記事の多くは、研修会社の公式料金表ではなく見積比較サイトや比較メディアの推定値です。
悪意があるわけではありませんが、根拠が二次情報である以上、自社の見積の妥当性を判断する材料としては弱い。
この記事でも、公式に確認できた数字と二次情報は明確に分けて表記しています。
形式別の費用と向き・不向き
1. 公開講座(1名 約1.4万〜4.1万円/半日)
他社の受講者と一緒に、決まったカリキュラムを受ける形式です。
1名から申し込めるので、「まず担当者だけ行かせて様子を見たい」段階に向いています。
費用は前述のとおり、半日13,500円〜、1日37,700円〜(会員価格・税込/インソースの例)が目安です。
弱点は、内容が自社の業務に合わないことです。
汎用カリキュラムなので「ChatGPTの使い方」までは学べても、「自社の見積書作成をどう効率化するか」までは踏み込めません。
受講した1人が社内に持ち帰って広める前提になるため、その1人の熱量に依存します。
2. 講師派遣・一社向け研修(半日 約20〜40万円/1日 約35〜70万円)
自社の社員だけを対象に、講師を招いて実施する形式です。
ここが最も「相場が見えにくい」ゾーンで、上記のレンジも見積比較サイト等の二次情報にもとづく目安です。
実際の金額は、人数・時間・カスタムの深さで大きく動きます。
ただし価格が見えにくい代わりに、費用対効果は最も高くなりやすい形式です。
1回あたり定額なので、受講人数が増えるほど1名あたりのコストは下がっていきます。
「同じ内容を全員が同時に聞く」ことで、社内の共通言語ができるという副産物もあります。
3. eラーニング(1人あたり数千円〜3万円程度)
動画教材を各自が視聴する形式です。
1人あたりの単価は最も安く、100名規模に基礎知識を行き渡らせるにはこの形式が現実的です。
ただし法人向けプランの料金は非公開のサービスが多く、人数帯やLMS(学習管理システム)の有無で総額は変わります。
注意点は「配布した」と「使えるようになった」は別だということです。
視聴率が上がらない、視聴しても実務で使わない、という相談は少なくありません。
安価なぶん、定着の仕掛け(課題提出・実務での適用機会)を自社で用意する前提で考えてください。
4. 伴走型コンサル・顧問(月10万〜30万円)
研修で終わらせず、継続的に相談・改善していく形式です。
公開されているプランを見ると、たとえばゴートマン合同会社の「生成AI顧問くん」はベーシック月10万円・スタンダード月30万円(税抜)という設定です(公式リリース)。
相談中心なら月10万円前後、週次で伴走して仕組みづくりまで踏み込むと月30万円前後、というのが公開プランの中心帯です。
なお、戦略立案やPoC(試験導入)を含むプロジェクト型のコンサルティングになると、月額ではなく案件単位で数百万円規模になります。
「AIコンサル」という同じ言葉でも、月10万円のものと数百万円のものが同居しているため、見積を比べるときは何が含まれるかで揃える必要があります。
20名の会社なら、どこから「一社向け」が安くなるのか
ここが実務でいちばん役に立つ計算です。
「1名ずつ公開講座に出す」と「自社だけで1回やる」を、実際の金額で比べます。
公開講座は前述のインソースの公開料金(半日13,500円〜・会員価格税込)、一社向けは当社(Orca)の公開料金(60〜90分・〜20名で150,000円)を使います。
| 受講人数 | 公開講座(半日13,500円/名) | 一社向け(60〜90分 定額150,000円) | どちらが安いか |
|---|---|---|---|
| 3名 | 40,500円 | 150,000円 | 公開講座 |
| 10名 | 135,000円 | 150,000円 | ほぼ互角 |
| 20名 | 270,000円 | 150,000円(1名 7,500円) | 一社向け |
| 40名 | 540,000円 | 210,000円(1名 5,250円) | 一社向け |
分岐点は10名前後です。
公開講座の単価が高いコース(1名41,000円クラス)なら、4名を超えた時点で一社向けのほうが安くなります。
つまり「10名以上に受けさせたい」なら、一社向けを検討しないと損をしている可能性が高い、ということです。
そして金額以上に大きいのが、内容の差です。
公開講座は汎用カリキュラム、一社向けは自社の業務に合わせて設計できます。
同じ15万円前後で「一般論を1人が聞く」か「自社の業務を20人で扱う」かの違いは、研修後の変化量として跳ね返ってきます。
※貴社の人数・時間での費用感は無料相談で個別にお答えしています。
助成金が使えるかどうかも、その場で判断できます。
助成金を使うと、実質負担はいくらになるのか
AI研修の費用を考えるうえで最も効くのが、厚生労働省の人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)です。
中小企業なら訓練経費の最大75%が助成され、さらに受講時間に応じた賃金助成(1時間あたり1,000円)も受けられます。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 研修費(20名・10時間のカリキュラム) | 1,000,000円 |
| ① 経費助成(中小企業・最大75%) | ▲750,000円 |
| ② 賃金助成(1,000円 × 20名 × 10時間) | ▲200,000円 |
| 企業の実質負担 | 50,000円 |
20名で割れば、1人あたり2,500円です。
助成金を前提に設計すると、研修の費用は「価格」ではなく「設計の仕方」の問題に変わります。
⚠️ 見落としやすい落とし穴
この助成金は10時間以上の訓練が条件です。
つまり90分の単発研修は、そのままでは助成対象になりません。
「安く済ませたいから短時間で」と考えると助成金を取り逃し、かえって実質負担が増えることがあります。
また顧問契約(伴走支援)は研修と違い助成対象外です。
制度の詳細・申請の流れはAI研修に使える助成金とは?【2026年度版】人材開発支援助成金をやさしく解説で解説しています。
費用が上下する6つの要因
見積の金額が他社と違うとき、たいていは次の6点のどれかが違っています。
比較するときは、金額ではなくこの6点を揃えてから並べてください。
| 要因 | 高くなる方向 | 安くなる方向 |
|---|---|---|
| ① 受講人数 | 少人数で講師を専有する | 1回に多人数を集める |
| ② 時間・回数 | 1日〜複数日、複数回の連続講座 | 90分〜半日の単発 |
| ③ 実施形態 | 対面(会場費・交通費・移動時間) | オンライン |
| ④ カスタムの深さ | 自社業務フロー・実データに合わせて設計 | 既製カリキュラムをそのまま実施 |
| ⑤ 教材・演習の開発 | 自社専用の教材・演習を新規作成 | 既存教材の流用 |
| ⑥ 研修後のフォロー | 質問対応・定着支援・効果測定を含む | 実施日で完結 |
とくに④と⑥が、見積の差になりやすいポイントです。
「他社より高い」と感じたときは、その分カスタム設計やフォローが含まれていないかを確認してください。
逆に「不自然に安い」場合は、既製カリキュラムをそのまま流すだけの内容になっていないかを確認する価値があります。
Orcaの場合:料金を公開している理由
ここまで見てきたとおり、法人向けAI研修は「要問い合わせ」が業界の主流です。
それでも当社が料金表を公開しているのは、中小企業の担当者が社内で予算を通すには、まず概算がないと動けないと考えているからです。
当社の研修は、AI事業責任者の伊藤がすべて講師を務めます。
保険代理店・建設・不動産・人材・飲食と、業種の異なる企業のAI研修を担当しています。
業種も規模もばらばらですが、担当者の方から最初に返ってくる質問はどこも同じでした。
「結局、うちの人数だといくらになるのか」です。
そこが分からないままでは、社内の検討テーブルに乗せることすらできません。
講師が担当している業界
| 研修プラン(オンライン) | 所要時間 | 〜20名 | 21〜30名 | 31〜40名 |
|---|---|---|---|---|
| ショートプラン | 60〜90分 | 150,000円 | 180,000円 | 210,000円 |
| スタンダードプラン | 120分 | 200,000円 | 230,000円 | 260,000円 |
| ロングプラン | 180分 | 270,000円 | 300,000円 | 330,000円 |
41名以上と対面実施は別途お見積り、研修後の継続支援は顧問ライト(月90,000円)・顧問スタンダード(月180,000円)です。
10時間以上のカリキュラムに組めば、前述の助成金の対象にできます。
内容は業種・課題に合わせて毎回ゼロから設計しています。
たとえば全社向けAI研修を実施した株式会社LINK様の事例では、営業現場での使い方を題材にした演習を組みました(AI研修 導入事例|株式会社LINK様)。
自社業務での自動化支援では、議事録の作成・登録にかかっていた30分を5分以下に短縮した実績もあります。
安いほうを選んで失敗する、よくあるパターン
費用比較の落とし穴は、「実施費用」だけを見て「実施後」を見ないことです。
実際に起きやすいのは次の3パターンです。
eラーニングを配って終わる
1人あたり数千円でも、視聴されなければ0円の価値
最も安い形式ですが、視聴率と実務での適用が伴わないと「導入した実績」だけが残ります。
配布と同時に、実務で使う場面をセットで用意できるかが分かれ目です。
時間を削って助成金を逃す
90分で30万円 vs 10時間で100万円(実質5万円)
請求額を抑えるために短時間にすると、10時間以上という助成要件を満たせません。
結果として、手厚い研修より実質負担が高くなることがあります。
1名だけ公開講座に出して社内展開を任せる
受講者の熱量と発信力に全依存する設計
安く始められる反面、その1名が社内に広める役まで担うことになります。
本人の業務が忙しくなった瞬間に止まるため、「試す」目的以上を期待しないほうが安全です。
研修は「実施したか」ではなく「使われるようになったか」で評価が決まります。
選定基準は社員に”使われるAI研修”の選び方——失敗しない3つの基準でも詳しく整理しています。
まとめ:費用は3ステップで見積もる
AI研修の費用を見積もる3ステップ
✓ STEP1|人数を決める:10名未満なら公開講座、10名以上なら一社向けが有利
✓ STEP2|時間を決める:助成金を使うなら10時間以上のカリキュラムに組む
✓ STEP3|実施後を決める:定着支援が必要なら月10万〜30万円の伴走を織り込む
AI研修の費用は、形式・人数・時間の3つを決めればほぼ確定します。
逆に、この3つが決まっていない状態で複数社から見積を取ると、比較できない数字が並ぶだけになります。
まず「誰に・何時間・何を持ち帰らせたいか」を決めるところから始めてください。
よくある質問(FAQ)
Q. AI研修の費用相場はいくらですか?
A. 形式によって変わります。
公開講座は1名あたり半日で約1.4万〜4.1万円(会員価格・税込/インソースの公開料金)、一社向けの講師派遣は半日で約20〜40万円・1日で約35〜70万円が目安(見積比較サイト等の二次情報)、伴走型の顧問は月10万〜30万円が公開プランの中心帯です。
※2026年7月時点の公開情報にもとづきます。
Q. 20名の会社だと総額いくらになりますか?
A. 一社向けで実施する場合、当社の公開料金では60〜90分・20名までで150,000円(1名あたり7,500円)です。
同じ20名を公開講座に出すと、半日13,500円/名でも270,000円かかります。
10名を超えたあたりから一社向けのほうが安くなります。
Q. なぜ多くの会社は料金を公開していないのですか?
A. 法人向け研修は人数・時間・カスタムの深さで価格が変わるため、「要お問い合わせ」にするのが業界の慣習です。
実際に大手サービスでも、導入可能人数などの条件は公開しつつ料金は問い合わせ前提になっています。
そのため検索で出てくる相場の多くは比較メディアの推定値であり、自社の見積の妥当性を測る根拠としては弱い点に注意してください。
Q. 助成金を使うと実質負担はどのくらい下がりますか?
A. 中小企業が人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)を活用した場合、経費助成が最大75%、賃金助成が1時間あたり1,000円です。
研修費100万円・20名・10時間なら、経費助成75万円+賃金助成20万円で実質負担は約5万円(1人あたり2,500円)という計算になります。
ただし10時間以上の訓練が条件で、単発の短時間研修は対象外です。
Q. 安いAI研修と高いAI研修は何が違うのですか?
A. 主な違いは「カスタム設計の深さ」と「研修後のフォローの有無」です。
既製カリキュラムをそのまま実施すれば安くなり、自社の業務フローや実データに合わせて設計し、実施後の質問対応や定着支援まで含めると高くなります。
金額だけを比べるのではなく、この2点が含まれているかを揃えて比較してください。
Q. まず何名から始めるのがおすすめですか?
A. 「使う人が集まっている部署の全員」で始めるのがおすすめです。
1名だけ受講させて社内展開を任せる形は、その1名の業務が忙しくなった時点で止まります。
同じ部署の全員が同時に受けると、研修後に社内で会話が続くため定着しやすくなります。
自社の場合いくらになるか、無料でお見積りします
株式会社Orcaは中小企業向けに、完全カスタムのAI研修と伴走型のAI活用支援を提供しています。
「人数と時間だけ決まっている」「助成金が使えるか知りたい」という段階で構いません。お気軽にご相談ください。
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