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今週のAIアップデートまとめ:2026年6月第1週

この記事でわかること

  • Claude のセキュリティ特化AI「Mythos」が150組織以上に拡大。日本政府もアクセス権を取得しました
  • Gemini 2.0 系モデルが6月1日に廃止。API利用者は3.x系への移行が急務です
  • Codex Sitesで「エンジニアなしでWebアプリを公開」が現実に。ChatGPTのメモリも自動進化しました
  • GitHub Copilot が6月1日からトークンベースのクレジット制に移行。専用アプリも登場しました

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毎週追いかけるのが大変なAIツールのアップデート。
今週(2026年6月1日〜6月5日)は、主要4ツール(Claude・Gemini・GPT/Codex・GitHub Copilot)で大きな動きがありました。
「変わったのは知っているけど、何が変わったかわからない」という方に向けて、実務への影響を中心に整理しました。

Claude — セキュリティ特化AIが150組織以上に拡大、日本政府もアクセス権を取得


Claude Mythos Preview が150組織・15カ国以上に拡大(6/2)

Anthropicは6月2日、サイバーセキュリティ特化モデル「Claude Mythos Preview」の提供先を大幅に拡張しました。
Phase 1(約50組織)ではApple・AWS・Microsoft・NVIDIA・CrowdStrikeなどが参加し、高・致命的な脆弱性を1万件以上発見しました。
Phase 2では電力・水道・医療・通信・ハードウェアの各分野を含む150以上の組織、15カ国以上に拡大されました。
AIが人間の代わりにゼロデイ脆弱性を発見・修正する時代が、着実に近づいています。

日本政府も Claude Mythos Preview のアクセス権を取得(6/3)

6月3日、松本尚デジタル大臣が「日本政府に Claude Mythos Preview のアクセス権が付与された」と明らかにしました。
日本では5月18日に政府のサイバーセキュリティ対策パッケージ「Project YATA-Shield」が策定されており、電力・水道・ガス・鉄道・医療・行政など重要インフラ15分野での脆弱性点検強化を打ち出していました。
また3メガバンクも Mythos のアクセス権取得に動いており、金融機関への展開も進む見通しです。
G7レベルでは、AIを悪用したサイバー攻撃への国際対策でも合意が形成されています。
「危険すぎて一般公開できない」とも評されるモデルが、日本の重要インフラ防衛の柱になりつつあります。

Pro / Max の利用上限をリセット(6/1)

6月1日、AnthropicはProおよびMaxプランの全ユーザーを対象に利用上限をリセットしました。
原因は、Claude Code(Opus 4.8)の一部セッションで並列サブエージェントが過剰に生成されるバグです。
想定より早くクレジットが消費されていたユーザーへの補填措置で、バグ自体は同日修正済みです。

📎 参照:
セキュリティ対策Lab — Claude Mythos Preview を150組織以上に拡張
ITmedia — 日本政府、AI「Mythos」アクセス権を取得
Internet Watch — Project YATA-Shield 発表
セキュリティ対策Lab — G7がAIサイバー攻撃への国際対策で合意
PC Watch — Anthropic、バグ修正に伴いClaude Pro/Maxの利用上限をリセット

Gemini — 旧モデルの大廃止ラッシュ。API利用者は今すぐ確認を


今週のGemini関連で最大のニュースは「新機能の追加」ではなく「旧モデルの大規模廃止」です。
API経由でGeminiを使っている開発者・エンジニアの方は、以下の日程を必ず確認してください。

廃止日 対象 移行先
6月1日(実施済み)Gemini 2.0 Flash / Flash Lite / Flash LiveGemini 3.1 Flash-Lite など 3.x 系
6月18日Gemini CLI(旧)Antigravity CLI(agy コマンド)
6月24日Imagen 全モデル、Vertex AI SDK generative_models モジュールGoogle Gen AI SDK

特に Gemini CLI を使っている方は6月18日が期限です。
Pro・Ultra アカウントで旧 CLI を使っているとリクエストが通らなくなるため、agy(Antigravity CLI)への切り替えを今週中に済ませておきましょう。
APIをビジネスに組み込んでいる場合は、開発担当者への共有を急いでください。

📎 参照:
Google AI Developers — Gemini deprecations 公式ドキュメント
HelenTech — Gemini CLIがAntigravity CLIへ移行(6月18日終了)
Gemini Lab — Gemini 2.0 Flash廃止と移行ガイド

GPT / Codex — 「Intelligence at Work」で一気に5機能発表。Memoryも自動進化


6月2日、OpenAIは「Intelligence at Work」イベントを開催し、Codexを中心とした複数の大型アップデートを発表しました。

Codex Sites:「Webアプリを公開する」ハードルがゼロになりました(6/2)

今回最も注目したいのが Codex Sites です。
このアップデートの意味を理解するために、まず「これまで何が必要だったか」を整理しましょう。

〈これまで〉アイデアをWebに公開するには、エンジニアが必須でした
たとえば「社内の承認フォームをWebで作りたい」「売上をリアルタイムで確認できる画面がほしい」と思っても、実現するには次のような工程が必要でした。

  • サーバーを借りて設定する(AWS・GCPなどクラウドの知識が必要です)
  • コードを書いてデプロイする(公開のための専用手順・設定ファイルが必要です)
  • ドメイン取得・SSL証明書の設定(httpsでアクセスできるようにする作業です)
  • → 非エンジニアには「やりたいことはあっても、公開できない」という壁がありました

〈これから〉Codex Sitesなら、プロンプトを入れるだけで「公開完了」です
「売上集計ダッシュボードを作って」「社内向けの申請フォームを作って」とCodexに指示するだけで、アプリの作成・サーバーへのデプロイ・URL発行まで自動で完了します。
そのURLをチームに共有するだけで、誰でもすぐ使い始められる状態になります。

営業担当が自分で週次レポート画面を作る、経理担当が承認フォームを作るといったことが、エンジニアへの依頼なし・コスト0 で実現できるようになりました。
現在はビジネス・エンタープライズ向けのプレビューとして提供されています。

Codex Annotations:「ここだけ直して」が実現(6/2)

Codex Annotations は、ドキュメント・スプレッドシート・スライドの特定箇所を選択して、そこだけをピンポイントで修正指示できる機能です。
これまでは「全体を再生成」するしかなかった修正フローが、「選んで直す」スタイルに変わります。
資料作成の手戻りが大幅に減ることが期待できます。

役割別プラグイン6種:営業・分析・投資銀行など62アプリと連携(6/2)

データ分析、クリエイティブ制作、営業、プロダクトデザイン、株式投資、投資銀行向けの専用プラグイン6種が登場しました。
62の企業向けアプリと110の自動化スキルに対応しており、Codexを「開発者専用ツール」から「ホワイトカラー全般のツール」に広げる動きが加速しています。

ChatGPT Memory が「Dreaming V3」で自動進化(6/4)

6月4日、ChatGPTのメモリ機能が「Dreaming V3」と呼ばれる第3世代システムに刷新されました。
最大の変化は 古いメモリの自動更新 です。
たとえば「7月にシンガポールへ行く」と記憶されていた情報が、旅行後には「2026年7月にシンガポールに行った」と自動的に書き換わります。
記憶が古いままズレていくという課題が解消されます。
現在はPlus・Proユーザーから順次展開中です。

📎 参照:
OpenAI 公式 — Codex for every role, tool, and workflow
TechCrunch — OpenAI launches new Codex tools for white-collar work
Impress Watch — Codex Sites・役割プラグイン発表
マイナビニュース — ChatGPTのメモリ機能が進化、古い情報を自動更新

GitHub Copilot — 6月1日から課金モデルが変わり、専用アプリも登場


※ここで取り上げるのは GitHub Copilot(開発者向けコーディングAI) です。
Microsoft Word・Teams・Excelなどに搭載された Microsoft 365 Copilot とは別製品になりますのでご注意ください。

AIクレジット制(GitHub AI Credits)に移行(6/1)

6月1日より、GitHub Copilotの課金モデルが「Premium Requests(プレミアムリクエスト)」から トークン消費ベースの「GitHub AI Credits」制 に移行しました。
日常的なコード補完は引き続き無制限・無料です。
一方、チャット機能やエージェント機能の利用でクレジットが消費されます。
SNSでは「クレジットの消費が早すぎる」との不満も出ており、実運用での注意が必要です。

移行期間(6〜8月)はクレジットが増量されており、Business プランは通常$19→$30分、Enterprise プランは$39→$70分に増額されています。

GitHub Copilot 専用アプリが登場(エージェントネイティブ設計)(6/2〜3)

GitHubは Copilot 専用のデスクトップアプリを正式発表しました。
最大の特徴は 「My Work」画面 です。
「本番バグを調査するエージェント」「issueを実装するエージェント」「レビューコメントに対応するエージェント」など、複数のエージェントを並列実行しながら1つの画面で進捗を管理できます。
Canvas 機能でエージェントの計画・PR・ターミナルの状態もまとめて確認できます。

📎 参照:
DevelopersIO — GitHub Copilot 課金体系大改定(AI Credits移行)
ITmedia — 「使い物にならなくなった」6月1日からのGitHub Copilot新料金に不満
GitHub Blog — GitHub Copilot app: The agent-native desktop experience

今週のまとめ:これだけは押さえておきたい3選


  1. Gemini 旧モデル廃止は「今すぐ対応」が必要です
    Gemini 2.0 系は6月1日に廃止済み、Gemini CLIは6月18日が移行期限です。API利用者・開発者は今週中にご確認ください。
  2. GitHub Copilotの課金が変わりました。コスト管理を見直しましょう
    6月1日からクレジット制に移行しました。コード補完は無制限のままですが、チャット・エージェント利用分の消費量確認が必要です。
  3. Codex Sitesで「非エンジニアがアプリを公開する」壁がなくなりました
    サーバー設定もデプロイ作業も不要です。プロンプトだけでWebアプリを作成・公開・共有できる時代が始まりました。

よくある質問(FAQ)


Q. Claude SecurityとClaude Mythos Previewは何が違いますか?

A. Mythos Previewは政府・インフラ機関向けの高度なゼロデイ脆弱性発見モデルで、審査を通過した限られた組織のみが利用できます。
Claude SecurityはOpus 4.8ベースの一般企業向けコードスキャンツールで、誰でも導入できる製品です。

Q. Gemini 2.0 系モデルをAPIで使っていますが、何もしなかったらどうなりますか?

A. 6月1日以降、Gemini 2.0 Flash・Flash Lite へのAPIリクエストはエラーを返すようになっています。
アプリケーションが動作しなくなる可能性があるため、速やかに gemini-3.1-flash-lite 等の後継モデルに切り替えてください。

Q. GitHub CopilotとMicrosoft Copilotは何が違いますか?

A. GitHub Copilotはコードエディタ(VS Codeなど)上で動作する開発者向けAIで、コード補完・レビュー・エージェントが主な用途です。
Microsoft CopilotはWord・Excel・TeamsなどMicrosoft 365アプリに統合されたビジネス向けAIで、文書作成・会議要約・データ分析を支援します。
名前は似ていますが、開発元・機能・料金体系がまったく異なる別製品です。


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